烏は主を選ばないアニメ1期のネタバレあらすじを黄金の烏最終回まで完全解説

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『烏は主を選ばない』のアニメについて、これまでに放送された1期アニメ全話のあらすじをわかりやすく解説します。

最初に『烏は主を選ばない』がわかりやすくなる予備知識から解説しますが、先を急ぐ方はこちらからネタバレあらすじへどうぞ。

『烏は主を選ばない』アニメあらすじのネタバレ解説へ

『黄金(きん)の烏』アニメあらすじのネタバレ解説へ

原作小説八咫烏やたがらすシリーズの『烏に単は似合わない』『烏は主を選ばない』『黄金の烏』3冊の内容は(多少はその先も)完全にネタバレしています。未読・未視聴の方はご注意ください。

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『烏は主を選ばない』とは?

TVアニメ『烏は主を選ばない』は、阿部智里さん原作の「八咫烏シリーズ」の小説『烏に単は似合わない』および『烏は主を選ばない』と、そのコミカライズをもとにアニメ化された作品です。

とにかく登場人物が多いため相関図を見ながら作品を鑑賞することをおすすめします。

家同士の関係性がストーリーに大きな影響を与えるので、誰がどの家の出身者なのか一目でわかる相関図を作ってみました^^

『烏は主を選ばない』のキャラ相関図と登場人物一覧を見る

もちろんアニメ公式にも相関図はあるんですが、それだとちょっと省略されている部分が多くて、脇役の立場がわかりにくいと思うんですよね。

各キャラの解説もついているので、ぜひ参考にしていただきたいです。

登場人物以外の世界観の解説はアニメ公式がわかりやすいのでおすすめです。

『烏は主を選ばない』のアニメ公式サイト用語集を見る

それではアニメ本編をネタバレ解説していきます。

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『烏は主を選ばない』アニメあらすじを最終回までネタバレ解説

『烏は主を選ばない』のアニメあらすじを最終回までネタバレ解説します。

第1話「場違いな姫君」

季節は春。皇太子・若宮の后(きさき)を選ぶ「登殿(とうでん)の儀」が始まった。南家の姫・浜木綿(はまゆう)、西家の姫・真赭の薄(ますほのすすき)、北家の姫・白珠(しらたま)、そして病の姉に代わり急きょ登殿した東家の姫・あせび。山内の統治者・次期“金烏(きんう)”たる若宮の妻に選ばれるのは、四人のうちただ一人だけ。張り詰めた空気が漂う女の園で、あせびはまだ見ぬ若宮への想いを募らせていく。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第1話

冒頭で、雪哉が弟の雪雉(ゆきち)をおんぶして山に迷いこみ、金烏(きんう。金色の大きなカラス)に助けられる描写があるが、これが雪哉と若宮の初めての出会いのシーン。

雪哉と若宮の関係はシリーズを通して重要なテーマになっていくので、原作のオープニングとは異なるがシリーズの幕開けにはふさわしい。

1話はあせびが主人公。東家の二の姫が「あせび」の名を大紫の御前から賜るシーンで物語が始まる。

姫君たちが后の座を争っているのは、内親王・藤波の兄、若宮だがその姿は一度も登場しない(冒頭で背中だけ登場)。

途中で挟まれるシーンから、4人の姫君の後ろ盾になる四家の当主たちと若宮の関係がよくないこと、帝ではなく皇后が政治に関する主導権を握る様子がうかがえる。

登殿した姫君たちが練香を品定めする茶会に招かれ、貴族の姫として教養がないため笑われるあせび。

良くも悪くも大貴族のお嬢様らしく振る舞う西家の真赭の薄、その振る舞いに水をさす北家の白珠、そして一人庭で酒盛りをする南家の浜木綿。四人の立場や性格の違いがはっきりしてくる。

北家を訪れた当主の玄哉は、北領垂氷郷の郷長・雪正の息子たちに会うことを楽しみにしている様子。

貴族の子弟が踏み倒した餅代を取り立てに行った雪哉だが、和麿と取り巻きたちから暴行を受ける。

アニメ化にあたり細部はかなり省略されているものの、原作に忠実なアニメ化といっていい印象。

時系列など多少アレンジされているものの、例えば原作の短編「きんかんをにる」で若宮自ら砂糖をまぶした干し金柑を作るシーンなど、サイドストーリーもうまく取り込んでいる。

第2話「ぼんくら次男」

金の大烏との邂逅から数年後。北領、垂氷(たるひ)の少年・雪哉(ゆきや)は13歳になっていた。北家の宴の席で騒動を起こした雪哉は、なぜか宗家の長束(なつか)の目にとまり、次期“金烏(きんう)”たる若宮の側仕えに指名されてしまう。側仕えの期限は一年間。その間、北家の姫・白珠(しらたま)が若宮の后(きさき)に選ばれるよう動くべし。故郷を離れ中央山へと飛び立つ雪哉に、新たな出会いが待ち受ける。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第2話

2話は雪哉が主人公。

中央で暮らす宮烏(貴族)の和麿が北領の街中で餅を食い逃げした事件を利用し、北家当主の前で和麿の姑息な悪さを懲らしめた腹黒な雪哉。

若宮の兄、長束は雪哉のそういう気質に気づいたうえで若宮の側仕えに推薦する。

北家当主も長束の提案とあっては否定できない。当然雪正も雪哉を行かせる覚悟を決め、1年経たずに帰ってきたら勁草院(若宮の護衛の養成所)へ3年間叩き込むと脅し承知させる。

武術大会でへっぴり腰の情けない姿をさらしていた雪哉だが、実は北家直系の高貴な姫の忘れ形見で兄の雪馬、弟の雪雉とは母親が違うことがわかる。

身分を考えると雪哉が次の郷長となってもおかしくはない。ただし本人にその気は全くなく、武術大会で余計な噂をばらまいた市柳をこっそり本来の実力で叩きのめし、口封じしていた。

のちに作品中でも明らかになるが、実は若宮の側仕えになったことにも、血統の良さが影響している。

春殿で若宮からの手紙を受け取るあせび。他の姫のもとに手紙は届いているのか…?

雪哉が初めて若宮と対面。ラストシーンで若宮が初登場する。

今回は短編「ふゆのことら」の内容が本編とオーバーラップする形で取り込まれ、雪哉の腹黒ぶりを印象づけていた。

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第3話「真の金烏」

出会ったばかりの雪哉(ゆきや)に大量の仕事を言いつけ、若宮は嵐のように去っていった。側仕えとして朝廷に出入りするうちに、雪哉は、若宮が“真(まこと)の金烏(きんう)”と呼ばれていること、若宮に皇太子の座を奪われた異母兄・長束(なつか)との因縁、そして長束を信奉する勢力・長束派にまつわる黒い噂を耳にする。初夏のある日、若宮は男子禁制の桜花宮(おうかぐう)を見下ろす崖へと雪哉を連れ出して……。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第3話

3話の前半は雪哉の賢い働きぶりを見るのが楽しい。井戸の水と滝の水、同じ植物に与えると井戸の水を与えたほうが枯れている。若宮の命が常に狙われていることの証。

時々北家出身の喜栄のもとを訪れて息抜きしながらも側仕えとして有能な働きぶりを見せる雪哉だが、若宮の行動に振り回され、時には身代りにされるなど割をくっている。

報酬として与えられるのはいつも砂糖をまぶした金柑で、若宮お手製である。

雪哉が桜花宮(おうかぐう)に落とされたとき、浜木綿の取りなしがなければ藤宮連は雪哉が無抵抗になるまで水の中で押さえつけていたはず。

藤宮連で腕のたつ者は馬の首を一刀両断する、と雪哉が若宮に説明されていたので、男性が勝手に侵入したら斬られて死亡ということも大いにありえることがわかる。

大紫の御前から御前会議の準備をするよう言いつけられていた松韻は、本来は女性だが、髪をおろして名前を改め帝の秘書官(宮廷の官僚)として働く人物。

原作では、大紫の御前に取り立てられ教育を受けて現在の地位についている。自分の手駒を使って、大紫の御前が御前会議を招集し何か仕掛けようとしていることがわかる。

若宮が数十年に一度現れる「真の金烏」とされる存在であること、東西南北四家の思惑はそれぞれで、長束を推す「長束派」も根強いことの解説が入っていた。

これらが何か重大な影響を及ぼしそうな気配。

第4話「御前会議」

若宮の不在を狙って開かれた御前会議(ごぜんかいぎ)。そこでは四家の当主たちが若宮の廃太子を目論んでいた。御前会議に乗り込んだ若宮は、その場にいた父・今上陛下を玉座から引きずり下ろし、異母兄・長束(なつか)に対して屈辱的な仕打ちを行う。身の危険を省みない若宮を心配する雪哉だが、当人はまったく意に介さず、雪哉を連れて花街遊びに興じるのだった。翌朝、帰路についた若宮と雪哉は、何者かの襲撃を受ける。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第4話

第4話で若宮をめぐる政治状況が明らかになる。

若宮は「真の金烏(まことのきんう)」とされているものの、そう認定したのは名君と呼ばれた先代の金烏(帝)と神官だった。今上陛下(現在の帝、若宮の父)は若宮が真の金烏だと認めていない。

そのため若宮不在の御前会議を開催し、若宮を廃太子して長束を金烏に即位させようというのが松韻が聞いている大紫の御前の思惑である。

松韻が口火を切って話を切り出したところで若宮が到着し、今上陛下を玉座から下ろすとともに兄の長束にはひざまづいて忠誠を誓えという。

側近の南大宮家の敦房(あつふさ)が嘴を挟むのを静止し、表面上は冷静に忠誠を誓う長束だったが、退出する若宮を振り返る目線にはただならぬものがあった。

その後花街に繰り出し雪哉の歓迎会とうそぶく若宮。しかし帰り道で突然賊に襲われる。

実はこれは雪哉が優秀なため近習として取り込むための算段の一つだった。

御前会議に雪哉を連れていき若宮の政治的な立場の危うさを目に焼き付けさせつつ、敵方(長束派)を刺激。さらにその後花街で豪遊し油断していると見せかけ襲わせたのである。

若宮に命の危険があることを身をもって体験させ、雪哉を味方に取り込もうというのだ。この算段は見事に成功した。

長束の側近である路近が初めて登場。

御前会議の会場である紫宸殿への扉が「開けよ」との若宮の一言でシャンシャンという鈴の音とともに開いていく、真の金烏の力が発揮されるシーンが見ものだ。

また、若宮が長束とは異母兄弟で、若宮と藤浪の母親は若くして亡くなっているとの重要な解説もあった。

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第5話「粛清」

近習になるやいなや、若宮の借金のカタに売られてしまった雪哉(ゆきや)。谷間の遊女宿であくせく働きながら、偶然、若宮の敵対勢力・長束(なつか)派の恐ろしい会合を目にしてしまう。会合の場には、雪哉が若宮の側仕えになるきっかけを作った、ある宮烏の姿があった。一方、桜花宮(おうかぐう)では、若宮を迎える「七夕の儀式」の準備が進んでいた。東家の姫・あせびは、ふと、初恋の少年のことを思い出して……。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第5話

第5話では、雪哉が目撃した路近の非道な行いが語られる。

若宮の借金のカタとして谷間に預けられていた雪哉は、偶然長束派の会合を目撃してその様子を隣の部屋から盗み見た。

この粛清シーンだけ見ると路近てどんだけひどい奴なんだ!と引いてしまう(が、実は原作小説の『烏の緑羽』を読んで路近のファンになった人は多いのではなかろうか)。

その時、和麿の父・和満(かずみち)が若宮と雪哉を襲わせ、賊にあらかじめ毒を盛っていたこと、長束の名を借りて借金を繰り返していたことが暴露された。

路近による和満の粛清を目撃した雪哉は、若宮が雪哉を谷間に潜入させるため賭博でわざと負けたことを知る。

桜花宮には七夕の準備をする秋殿の真赭の薄、春殿のあせびの姿があった。

七夕の宴では若宮のために仕立てた着物を飾り付けていた。若宮が袖を通した屋敷の姫が入内する可能性が高いと言われているようだ。

あせびのもとに早桃が現れ、藤波から言付かったという長琴(なごん)を届ける。それが「浮雲」といであることを知った女房のうこぎは青ざめた。

その頃、敦房がただ一人で若宮のもとを訪れる。

第6話「七夕の誘い」

長束(なつか)の側近・敦房(あつふさ)が、若宮のもとを訪ねてきた。「路近(ろこん)を筆頭とする過激な宮烏から長束を守ってほしい」と懇願する敦房に、若宮はある依頼をする。桜花宮(おうかぐう)では、内親王・藤波の勧めで、東家の姫・あせびが琴を演奏することになった。その腕前に、あせびを田舎者と侮っていた女たちは圧倒される。琴の模様に目を付けた北家の女房・茶の花は、薄ら笑いを浮かべながらあせびに近づく。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第6話

第6話前半では藤波にスポットが当たる。

藤波は寂しい幼少期を過ごした。その時姉のように藤波をかわいがってくれのがあせびで、藤波は若宮があせびと結婚することで、本当の姉妹になりたいという願望を持っている。

先にネタバレしてしまうと、あせびと手をつないで一瞬登場した母親は浮雲といい、あの長琴のかつての遣い手である。

若宮のもとを訪れた敦房は、長束派でありながら若宮の即位のため尽力すると申し出る。このままでは長束の命が危ないからというのが理由だが、果たして本音は…?

今回も若宮が手紙を書くシーンが入っているが、相変わらず姫君たちが手紙を受け取るシーンは出てこない。

そもそも若宮が誰に手紙を書いているのか?が不明だったが、七夕の宴に出席できないことを雪哉が姫君たちに告げたとき、それぞれの姫に詫び状を出していたことが明らかになった。

しかし姫君たちは手紙を受け取っておらず、手紙が消えたとの発言が出ていた。あせびは以前手紙を受け取っていたはずだがノーコメント…。

桜花宮の七夕の宴をすっぽかし、南家を訪れて当主や長束と会談する若宮。

北家の白珠は南家の浜木綿に取引を持ちかける。浜木綿の過去を秘密にする代わりに入内をあきらめてほしいという。

最後の市女笠の女は早桃か…?あせびがしばらく早桃を借り受けたいと藤波に頼んでいたので、何か用事を言いつけられたのだろう。

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第7話「転落」

異母兄・長束(なつか)と南家当主に対峙する若宮。危険を顧みず敵の懐に乗り込む若宮のことを、雪哉は案じる。七夕の宴のあと、南家の姫・浜木綿(はまゆう)と取引を交わした北家の白珠(しらたま)。彼女はあせびを文泥棒だと断じ、池に突き落とす。それを見た西家の真赭の薄(ますほのすすき)はあせびを助け出し、あせびの母・浮雲の君にまつわる話を語り聞かせるのだった。桜花宮に不穏な影が漂いはじめる。そして…。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第7話

冒頭で南家の浜木綿を脅迫した白珠は、次は入内の障害となるあせびと真赭の薄を排除しようと企む。

雪哉は南家の朝宅に若宮を迎えにいき、路近から「長束派になれ」と誘いを受けるが即座に断った。夜になり、帰り道は転身できないため歩いて招陽宮へ戻る若宮、雪哉、澄尾は一緒に天の川を見上げる。

桜花宮では早桃があせびに文箱を渡すが、怯えたように震えていてあせびと目を合わせようとしない。

人気のない滝壺の傍らで文を読むあせびのもとに白珠が近づき、無理やり文を見せるよう迫るがあせびは手紙を隠して読ませようとしない。

白珠は若宮からの文を見せろとあせびに迫り、ついには滝壺につき落としてしまう。幸い滝壺は浅く、真赭の薄があせびを助け起こして事なきを得た。

白珠は入内できなければ死ぬ覚悟だと懐剣を取り出して二人の前ですごんで見せる。

そんな中、早桃が死体となって発見された。

第8話「侵入者」

桜花宮で人死にが出た。心を痛めた東家の姫・あせびは、報告に来た澄尾(すみお)に追いすがる。北家の白珠(しらたま)は、あせびに言いがかりをつけ責めたてるが、南家の浜木綿がその場を収めた。一方、若宮の頼みで、庭師の一巳(かずみ)を桜花宮を見下ろす崖へと案内した雪哉。そこから見えたのは、生気を失った白珠の姿だった。彼女を見つめる一巳の目には焦燥が宿る。そして、夜。闇に沈んだ女の園に、何者かが忍び込んだ。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第8話

早桃は転落する前の2日間、実家に帰る名目で外出していた。桜花宮では、外部とはすべて藤花殿(ふじはなどの、藤宮連と藤波の宮がいる場所)を通じて連絡を取る必要がある。

男性との連絡は禁じられており、藤花殿に依頼することもできない。このような人に言えない用事がある場合などは外出する必要がある。そういったお使いが早桃の外出目的だったのだろう。

早桃の死亡状況から、最後まで鳥形に転身しようと試みたもののかなわず、人の姿のまま落下し死亡したようだ。

若宮は北家の庭師で間諜の一巳(かずみ)を陣営に引き込んだ。白珠に一目会わせるという約束をしたところ承知したという。恋の力ってすごい。

その頃若宮は、若宮の下男・墨丸として東家の本邸を訪れていた。あせびの姉で東家の一の姫、双葉に会って登殿を中止した本当の理由を確認するためである。

南家の敦房は当主の融(とおる)に若宮をもっと警戒すべしと進言するが身分をたてに退けられる。

桜花宮に賊が侵入し、瀧本に鳥形のまま斬首され死亡する。白珠はその侵入者が想い人の一巳だと思い込み、心を病んでしまう。

白珠に想い人がいることを見抜いた浜木綿が冬殿を訪れると、一巳からの文を切り裂いて折り鶴を大量に折る白珠がいた。

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第9話「烏太夫」

北家の姫として何としてでも入内する。幼いころから厳しい教育を受け、覚悟のもと登殿した白珠(しらたま)。だが、目の前で愛する人を殺された彼女の心は限界を迎えてしまう。白珠は、感情のおもむくまま浜木綿(はまゆう)の秘密を暴露する。“金烏(きんう)”の座をめぐる恐ろしい企てに、戦慄する真赭の薄(ますほのすすき)とあせび。果たして、桜花宮(おうかぐう)に潜り込んだ“烏太夫(からすだゆう)”の正体とは。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第9話

冒頭、打ち捨てられた墓の前で枝に桜を咲かせ、お供えする若宮の姿がうつる。これは短編「すみのさくら」の1シーンをモチーフにしたと思われる。

再び狂ったように笑う白珠。一巳との過去シーンが映し出され、二人が惹かれ合っていたことがわかる(ここは原作エピソードの表面をさっとなでた程度の内容なのでぜひ原作を読んでほしいところ)。

さらに浜木綿の過去について、先代の南家当主(現当主の兄)の姫だったことが判明する。しかし彼女の両親は若宮の母・十六夜(いざよい)暗殺の罪で現在の南家当主・融により斬首されていた。

浜木綿は山烏(庶民)として育てられてきたが、数年前南家当主に直訴して身分を回復してもらったと告白。すべてを暴露した浜木綿は桜花宮から姿を消す。

若宮が(おそらくは東領の茶屋で)文を読んでいるところに雪哉が合流。桜花宮での騒動を伝え、二人は急ぎ中央に戻る。

ここで若宮が語るのは「瀧本が言うことを鵜呑みにしてはいけない」「浜木綿には隠し事があるという着眼点はいい」ということ。

浜木綿は真赭の薄と目配せをしたりなど、確かに怪しかった。瀧本が鳥形のままの状態で侵入者を斬り捨てたため、身元を確かめることができなかったのも怪しい。

第10話「若宮暗殺」

残る后(きさき)候補は三人になった。あせびは、最近めっきり姿を見せなくなった内親王・藤波を心配する。嵐の日。長束(なつか)の側近・敦房(あつふさ)が斬られた、という知らせが若宮の元に届く。急ぎ花街に向かう若宮、澄尾、そして雪哉。深手を負った敦房は、息も絶え絶えに “本当の黒幕”の名を告げようとするが……。倒れ伏す若宮と澄尾。大切な主の命の危機に、雪哉はひた走る。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第10話

浜木綿は身分剥奪のうえ追放と処分が決定した。白珠は未だ回復の途上にあり、花畑で立ち尽くす藤波はやつれているように見える。

敦房は明鏡院で「路近を解任するべき」と長束を説得していた。説得は失敗に終わり、外に出たところで待ち伏せしていた路近に斬られるが逃亡する。

敦房が斬られたことはすぐに若宮の知るところとなり、若宮は澄尾と雪哉を連れて敦房が駆け込んだ谷間の哨月楼に向かう。

そこで瀕死の重傷を負っている敦房に面会した若宮と澄尾だが、実は出血のほとんどは擬態で、敦房は部屋の中に伽乱(かろん)という香を焚きしめ、若宮と澄尾の体の自由を奪った。

いつも若宮が遊びに来ている哨月楼から出火し、若宮が火事に巻き込まれて亡くなるという筋書きにする予定だったのだ。

しかし一人部屋の外で待っていた雪哉が逃げ延びて、明鏡院の長束に助けを求めた。その結果路近が現場に駆けつけて若宮を救う。

雪哉が若宮の一番の味方の存在に気づいたのは、「1年経たずに垂氷郷に戻れば勁草院に送られる」という約束を若宮が知っていたこと。

それを知っているのは、北家当主と雪哉が顔を合わせたときあの場にいた北家当主夫妻、長束、喜栄(北家当主の息子)、雪哉の家族だけである。

武家としての誇りを大切にする北家の人間にとって、そのような約束をすることや、約束したことを外部に漏らすことは恥であるため、残る可能性は長束だけだった。

そこで雪哉は長束に助けを求め、路近が駆けつけることになったのだ。

長束は雪哉の機転と知恵に感心し、今後も若宮を近習として支えてほしいと告げるが、雪哉は自分が田舎の郷長の次男坊だからと断る。

しかし長束は雪哉が北家直系の血をひく人物であることを知っていた。

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第11話「忠臣」

血筋ではなく、自分そのものを見てくれたただ一人の主。雪哉が若宮に寄せた信頼と、その裏切り。やるせない思いを吐露する雪哉を、路近がある人物の元へと案内する。真の忠誠とは。忠臣とは。その男が身を焦がした、狂おしいほどの“金烏(きんう)”への思いは、少年の心に何を刻むのか。やがて、再びの春。ついに若宮が后(きさき)を選ぶため、桜花宮(おうかぐう)に舞い降りる。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第11話

第11話の冒頭、雪哉を迎えに来た北家本家の者たちを追い返した梓のエピソードは原作小説だと『黄金の烏』の第二章に出てくるエピソード。

原作での雪哉は2歳ぐらいで、自分をどこかにやったりしないか何度も確認し、母上の息子ですよね?としつこい位聞いてくる子どもになってしまったと書かれている。

自分に心からの愛情を注いでくれる母親から引き離され、居場所を失うかもしれないという怖れが雪哉の中に深く根付いていることが伺える。

そういった経験をふまえると、雪哉にとって北家直系の孫として存在価値を見出されることは、愛情や愛着の喪失と結びついているのかも。

つまり、血筋の話を持ち出されてしまうと、相手に雪哉個人への興味・関心があったとしても、まるで血統書付きの犬への評価のようなものしか受け取れなくなってしまうのが雪哉だということか。

そういった雪哉の考え方に肘鉄をくらわせるのが路近であり、敦房との対話なのだろう。

敦房にとっては長束の体に流れる血筋こそ至高である。そのため敦房は(長束本人の意向は全く考慮せずに)長束を至高の座である金烏に即位させるため命がけで策略を張り巡らせた。

そしてそういう自分こそ「忠臣」であると信じて疑いもしなかった。

南家系列の貴族の家に生まれたとはいえ、敦房は自らが望む出世を叶えられる身分ではなかったからか。

南大宮家の血筋に連なる姫、撫子が金烏に即位した長束の后になれば自分も官僚として出世できるという青写真を(大紫の御前の入れ知恵によって)描いていたのだろう、と若宮は分析。

敦房が「君もいつか、分かる時が来る。この宮中で生きていれば、必ず」という言葉を残すが、実はこのセリフが未来の雪哉の頭の中にも重く響いていく。

若宮の忠臣とは、若宮がやりたいことの実現のために努力する部下のことなのか?それとも自分が考えうる最高の状況に若宮を置くため尽力する者のことなのか?

路近が敦房を斬ったのは、敦房が長束の意向を無視して行動したから。つまり路近は、自分は長束の意志を実現するためここにいると宣言したも同じである。

雪哉は果たして、若宮にとってどちらの忠臣になるのか…?

季節は秋から冬、そして桜花宮で迎える2度目の春まで巡り、若宮はとうとう后選びのため桜花宮に降り立つ。

若宮は原作でもお面をかぶり山吹の花を一枝たずさえて登場するのだが、見た目イケメンなだけに役者のようで非常にかっこいい登場だった。

第12話「后選び」

春たけなわの桜花宮(おうかぐう)。桜が舞い散る花見台で、雪哉が后(きさき)選びの開始を宣言した。若宮に指名されたのは、北家の姫・白珠(しらたま)。愛する人を喪い虚ろになった白珠は、それでもなお、入内にかける悲壮な思いを口にする。若宮はそんな白珠に、ある事実を突きつけるのだった。誇り高い西家の姫・真赭の薄(ますほのすすき)は、若宮に、ある疑問を投げかける。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第12話

第12話では、あせびのとんでもないスキャンダルが明らかになる。

冒頭、花見台に集められた北家の姫・白珠(しらたま)、西家の姫・真赭の薄(ますほのすすき)、東家の姫・あせび、若宮の妹・藤波の宮。若宮と、側に控える雪哉が后選びを進める。

原作では浜木綿が行方不明になったあと南家の二の姫「撫子(なでしこ)」が登殿するが、アニメでは撫子未登場のまま話が進む。

若宮はまず、入内しなければという思い込みにがんじがらめになっていた白珠に声をかけ、「自分の意志で選べ」と迫る。

さらに「お腹の子はどうする?」と問いかけて一巳を選ばせ、登殿の呪縛から解放(優しい)。

原作の白珠は14歳という設定でまだまだ恋に恋するお年頃。若宮は子作り知識が足りないことや一巳が死亡したと誤解し動揺していることを利用して彼女が自分の幸せを選ぶよう誘導していた。

次の真赭の薄は、「私達を試したのね」と事情を知らされず1年も待ちぼうけを食わされたことに怒り、若宮のプロポーズを受けて髪をおろして(出家して)しまうという暴挙に出る。

「俺は帝として側室ももらうしお前を切り捨てるかもしれないがお前にそういうことは許さん。俺のためだけにすべてをささげろ。それでもよければ妻に迎えてやる」

まあ確かに若宮としてはそういうプロポーズをするしかないが、真赭の薄ほど一生懸命いい后になろうと努力した人はいないので、これを言われただけで「ちくしょうっ!」と思ったことだろう。

堂々とプロポーズを断った姿に惚れ惚れした。

ますほは髪を切った姿がかっこよくないといけないが、期待以上の女っぷりの良さだったので、これならあの人も惚れること間違いなし。

原作ではここで浜木綿が真赭の薄のお付きの女房になっているが、今回浜木綿は登場せず、真赭の薄が浜木綿の名誉回復を願ったが断られていた。

最後にあせびの前に立って若宮がプロポーズすると、あせびは「どんなことがあっても妻になりたい」と発言。

しかしながらあせびが桜花宮に、ひそかに下男を招き入れていたことが明らかに…。雪哉が不時着しただけで半殺しの目にあうほど男子の侵入には目を光らせているというのに!

一体何がどうなっていたのか?次回、あせびのサイコパスぶりが全開になるはず。浜木綿の登場も楽しみ。

第13話「烏(からす)に単(ひとえ)は似合わない」

「宮中は血の歴史そのものだ」と若宮は言う。登殿(とうでん)に至る経緯、届かない文、転落死した早桃、秋殿に侵入し、殺された男。隠された真実が若宮によって暴かれ、ひとつの恐ろしい結論へと導かれていく。忌まわしい后(きさき)選びがもたらした悲劇の顛末は。そして、最後に選ばれた姫の名は……。

『烏は主を選ばない』アニメ公式サイト 第13話

前半ではあせびのサイコパスぶりがこれでもかと印象づけられ、対照的に藤波の惨めさが強調されていた。

小説ではサラッと書いてあるだけだった下男の嘉助(かすけ)とあせびとの関係や、文字の読めない嘉助のためにあせびが手紙の読み聞かせや代筆を行っていたことも映像だとわかりやすかった。

外見は美しく可憐なあせびが、瞳が真っ黒瞳になり突然態度が冷たくなるシーンが傑作。

さんざん相手の気をひいて自分に依存させておいて、手のひら返しで冷たくして相手を操るとか、もはや洗脳レベルである。

ちなみに若宮が「墨丸」という下男を装って地方に行く設定は原作通りだが、あせびの姉・双葉や嘉助に会って話を聞くシーンは原作にはない。

さらに藤波に対しては、若宮は原作よりも厳しい態度を示していた。

原作では「お兄様は私のこと好きですか?」「好きだよ」というやりとりがあったうえで「でも早桃にしたことは許せない」と続くが、アニメでは妹への愛情ある態度は見られなかった。

そして藤波が羽衣(うえ。雪哉が身につけているものと同じ真っ黒な着物。自分で編んで身につける)の早桃に赤い着物を着せかけて突き落とすのではなく、櫛を手渡して女房装束のまま突き落としていたのも原作と違った。

八咫烏が転身できるのは「日が昇っている間」で「(烏衣以外の)着物を着ていない」ときに限るというのが物語上のお約束。早桃がいつもの姿で落とされてしまうほうがわかりやすいということか。

雪哉が「僕のいないところでどうぞ勝手に死んでください」と実家に戻っていくシーンもしっかり出てきた。が、このセリフが伏線になっているとは思えないようなサラッとした描かれ方がいい。

浜木綿が若宮のプロポーズを受け入れるシーンで浜木綿が一発殴るところも原作どおりで良き。

「ロマンチックのかけらもないプロポーズしやがって」「なんで真赭の薄をわざと怒らせたんじゃ」「あたしが幼なじみの墨丸で、両親がお前の母親を殺した罪人だって知ってたならそう言えや!」

みたいな想いがこもった一発だったと思う。

そしてそして、ついに猿が姿を現し小梅が登場!非常にかわいい女の子になっていたので、2024年7月20日から始まる新章『黄金の烏(きんのからす)』編が楽しみ。

始まったらふたたびあらすじを追いかけていくので、放送が始まったらぜひ見てほしい!

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『烏は主を選ばない』は、同じ時系列で同時進行する姫宮たちの物語『烏に単は似合わない』と表裏一体のストーリーになっています。

2024年のアニメはこの2作品をまとめて映像化しますので、せっかく小説を読むなら2作品とも読むのがおすすめです。

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『黄金の烏』(きんのからす)アニメあらすじのネタバレ解説

物語は世継ぎの若宮と、郷長のぼんくら(とされる)次男坊が、危険な薬〈仙人蓋〉の探索にでかけるところからはじまる。不穏な気配を漂わせた旅先で、何と彼らが出会ったのは、人を喰らう大猿だった! 壊滅した村の中でたったひとり残されたのは、謎の少女・小梅。――いったい僕らの故郷で、なにが起こっているのだろう?
山内の危機に際し、若き主従は自らの危険を顧みず、事件のヒントを持つと思われる暗黒街の支配者のもとに出向く。そこで雪哉に課されたのは、未知の隧道の先にある物を持ち運ぶことだった。深い暗闇の底での冒険の末、雪哉が見たものとは?
スペクタクル満載の本作は三部作の最高傑作にして、新たな展開をも予感させる意欲的な書き下ろし大作。「世界に通じるファンタジー作家」を目指す、阿部智里の才能にますます心奪われる一冊となっている。

『黄金の烏』阿部智里

烏は主を選ばないアニメ1期のネタバレあらすじを最終回までまとめ

アニメ『烏は主を選ばない』について、1期アニメ最終回までのあらすじをネタバレありでまとめていきます。

1期前半の放送が終了して、後半の『黄金の烏』編が始まりますね。ここからは原作漫画がなく、小説のアニメ化となります。そこがまたどうなるのか楽しみなところです。

1期前半は原作小説の『烏に単は似合わない』と『烏は主を選ばない』の2冊の内容を中心に、八咫烏シリーズと呼ばれる小説群のエピソードをミックスして作成されていました。

アニメでは少ししか触れられていない部分も、コミカライズや小説で読むともっと深く楽しめる部分が沢山ります。

特に最後の后選びや敦房と雪哉の対話などは原作小説でもっと深いところまで読んでほしいですし、コミカライズでは小説に細かな肉付けがおこなわれていて非常に理解しやすくなっています。

どちらもぜひ手にとって八咫烏の世界にどっぷり浸かりましょう^^そして黄金の烏編を楽しみましょう!

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