ジャマイカのボブスレーチームが奮闘する姿を描いたコメディ映画「クールランニング(Cool Runnings)」は、冬のオリンピックを舞台としながら南国の音楽”レゲエ”をフィーチャーした音楽で話題になりました。
主題歌・テーマ曲の名前やその原曲について解説します。
クールランニング主題歌はアイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ
映画『クール・ランニング』の主題歌は、ジャマイカ人レゲエ・シンガーのジミー・クリフが歌う曲「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」です。
テーマ曲ジミー・クリフの”I Can See Clearly Now” を試聴
“I Can See Clearly Now” by Jimmy Cliff
“I Can See Clearly Now”=いまはっきりわかるよ、というフレーズから始まるメロディは、何かいいことが起こりそうな明るい雰囲気。
今まで降っていた雨が上がり、雲も消えて、空には虹が見えてきて光が降り注ぐーーそんな光景が唄われています。
1993年アメリカのビルボードホット100で最高18位にランクしたヒット曲です。
ジミー・クリフはジャマイカ出身の人気レゲエシンガー
「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」がヒットした1993年より前に、ジミー・クリフは1985年のアルバム『クリフハンガー』でグラミー賞を受賞するなど、すでに世界的に人気のあるレゲエ・シンガーになっていました。
クリフは1948年4月1日ジャマイカ生まれ。1962年にデビューし、1965年には活動の場をロンドンに移動。1970年にキャット・スティーヴンスの「ワイルド・ワールド」のカヴァーが全英8位を記録します。
1972年にはジャマイカの状況を描いた映画『ハーダー・ゼイ・カム』に主演し、同名の主題曲を担当。ジャマイカやイギリスで有名になりました。以降ボブ・マーリーらと同時期に日本に紹介され、1978年には来日公演を行っています。
オリジナルの原曲はジョニー・ナッシュの同名曲
実はクールランニング主題歌「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」はジミー・クリフのオリジナル曲ではなく、ジョニー・ナッシュが作詞・作曲して1972年にリリースした同名曲が原曲です。
ジョニー・ナッシュの”I Can See Clearly Now” を試聴
“I Can See Clearly Now” by Johnny Nash
ジミー・クリフのコーラスが多めのアレンジとは違う、ちょっと素朴な響きが時代を感じさせますね。
ジミー・クリフ以外にも多くの
ジョニー・ナッシュの大ヒット曲がアイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ
ジョニー・ナッシュは1940年8月19日生まれ。アメリカ合衆国テキサス州出身のレゲエ・シンガーですが、ジャマイカの首都キングストンでレゲエの楽曲をレコーディングした外国人アーティストとしては草分け的存在でもあります。
彼の最大のヒット曲が「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」で、1972年にリリースされるとアメリカのビルボードホット100、キャッシュボックスチャートのほか、カナダや南アフリカでも1位を獲得しました。
クールランニング主題歌・テーマ曲と原曲まとめ
映画『クール・ランニング』の主題歌は、ジャマイカ人レゲエ・シンガーのジミー・クリフが歌う曲「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」です。
冬のオリンピック出場を目指すボブスレーチームの奮闘を描きながらもレゲエの楽曲が使われたことが話題を呼びました。
この曲は1972年にジョニー・ナッシュが作詞・作曲してリリースしたもので、当時はビルボードなどの主要チャートで軒並み1位を獲得した大ヒット曲でした。
『クール・ランニング』はストーリーとしてはハッピーエンドではないのですが、この曲の明るさや前向きさが映画の雰囲気作りに大きく貢献していると思います。