『ハリー・ポッターと死の秘宝』は話が長いし、展開も早くてストーリーを追っていくだけでも大変です。
映画part1冒頭の”7人のポッター作戦”が面白いんですが、ハリーは無事隠れ穴に着いたものの、ジョージの片耳がなくなりマッドアイ・ムーディは死亡でマンダンガスが姿をくらますという有様。
なぜこういう結果になったのか?がわかりにくくて混乱してしまいました。
7人のポッター作戦を詳しく整理して、どんなペアで移動したのか?決行日がなぜバレたのか?や、マッドアイ死亡の理由まで原作をもとにネタバレありで解説したいと思います。
死の秘宝7人のポッター作戦の目的はハリーを安全に移動させること
“The real Harry! Where the devil are you, anyway?” – Mad-Eye Moody pic.twitter.com/oZEo13iYW5
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不死鳥の騎士団のメンバーたちはハリーをプリベット通りのダーズリー家から”隠れ穴”(ロン・ウィーズリーの実家)に移動させることを決めました。
死喰い人が勢力を拡大し、マグルの世界にも大きな影響を及ぼすようになったためです。
ハリーがダーズリー家を出ると母親の魔法で守られなくなるため
ハリーをヴォルデモートから守った母親の魔法の力は、ハリーが17歳になったとき、またはハリーがダーズリー家を家と呼べなくなったときに効果を失います。
不死鳥の騎士団はハリーがダーズリー家を離れ、保護する呪文が破れるのと同時に安全な場所への移動を開始できるよう作戦を立てました。もちろん決行日は秘密でした。
7人のポッターで追手を撹乱しつつ”隠れ穴”に移動する作戦
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— Wizarding World (@wizardingworld) December 21, 2021
当初はマッドアイ・ムーディと一緒に付き添い姿くらましで移動する予定でしたが、魔法を使う移動が監視されはじめたため、箒、セストラル、オートバイなど物理的な移動手段を使うことに。
そこで必要になったのが『7人のポッター作戦』で、ポリジュース薬を使って6人がハリーに変装し、7人のハリーとその護衛役がペアになって同時に別々の方向へ向けて出発します。
どれが本物かわからなければ追手から逃れやすくなるというわけですね。全員が最終的には”隠れ穴”で落ち合うことになっていました。
7人のポッター作戦のペアをわかりやすい表にしてみた
7人のポッター作戦のハリー役と警護役のペア、移動手段と移動中の出来事を表にしました。
ハリー役 | 警護役 | 移動手段 | 出来事 | |
1 | ハリー(本人) | ハグリッド | オートバイ | ヘドウィグ死亡 ヴォルデモートの攻撃を受ける |
2 | ジョージ | リーマス | 箒 | ジョージが片耳を失う |
3 | ハーマイオニー | キングズリー | セストラル | 5人の追跡者を振り切る |
4 | フレッド | アーサー | 箒 | 追跡者を振り切る |
5 | ロン | トンクス | 箒 | ロンが死喰い人を失神させる |
6 | マンダンガス | マッドアイ | 箒 | マンダンガス逃亡 マッドアイ死亡 |
7 | フラー | ビル | セストラル | マッドアイの最後を目撃 |
7人のポッター作戦の詳しい状況
7人のポッター作戦は、結果としてハリーが無事隠れ穴に到着できたので成功します。しかし死喰い人たちは、ハリーが移動する日時を知って待ち伏せていました。
そのためジョージの大怪我、ヘドウィグとマッドアイが亡くなるなど大きな犠牲を払うことに。この戦いの詳しい状況を、隠れ穴に到着したペア順にご紹介します。
1組目:ハグリッドと一緒のハリーが本物だとバレてヘドウィグが死亡
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ℍ ℍ
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隠れ穴に最初に到着したのはハリー・ポッター本人とルビウス・ハグリッドです。この時点で作戦の目的は達成できましたが、犠牲も大きかったですね。
死喰い人の攻撃をかわしたもののヘドウィグが犠牲に
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二人は4人の死喰い人を振り切ることに成功しましたが、ヘドウィグが死んでしまいました。
あまりにもあっけない最後だったので、私は原作を何度も読み返しましたし、映画もそのシーンだけ見返してしまいました……。
しかもこのハリーが本人だと死喰い人にバレてしまいます。ただし理由が映画と原作では異なります。
ヘドウィグはオートバイと一緒に飛んで移動。ハリーを狙った死喰い人の攻撃を代わりに受けて墜落。ヘドウィグが守ろうとしたのでハリー本人だと気づかれた。
ヘドウィグの入った鳥かごに死喰い人の攻撃が命中。ハリーが死喰い人に武装解除呪文を使ったことから、かつてヴォルデモートに武装解除呪文を使ったハリー本人だと気づかれた。
どちらも納得できる理由ではありますが、さすがに映画では見た目にわかりやすいシーンになっていますね。ちなみに映画では高速道路でのカーチェイスシーンもありますが、あれは原作にはありません(笑)
後から追いついたヴォルデモートの攻撃も退けた
本物のハリーの居場所を知ったヴォルデモードがハリーとハグリッドのペアに追いつき、ハリーを攻撃します。
このときヴォルデモードはルシウス・マルフォイの杖を使いますが、ハリーの杖が勝手に動いてヴォルデモードの攻撃を跳ね返し、撃退してしまいます。
実はハリーの杖は、以前ヴォルデモードと直接戦った『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』のトム・リドルの墓の対決の際に、ヴォルデモートの魔法の一部を吸収していました。
そのため空中でヴォルデモードに気づいたとき、杖がそれを返そうと吐き出したのが”杖が勝手に動いて攻撃した”原因です。
しかしヴォルデモードが使っていたのがルシウスの杖だったため、返ってきた力を受け止め切れずにヴォルデモード本人を攻撃するかたちになりました。
こんな込み入った事情は、映画を見ただけじゃ絶対わかりませんよね(汗)
2組目:リーマスは片耳を失ったジョージを抱えて到着
Many happy returns to a great professor and even greater friend, Remus Lupin! pic.twitter.com/0oQRaEixy9
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隠れ穴に2番めに到着したのはリーマス・ルーピンとジョージ・ウィーズリーです。リーマスが、顔から血を流しているジョージを抱えた状態で到着しました。
対象を切り裂いて激しい出血を起こさせる『セクタムセンプラ』の呪いがジョージの耳に命中し、ジョージは片耳を失いました。
スネイプは2重スパイです。なのでジョージを殺す意図はありませんでした。
本当はルーピンの背中を狙う死喰い人の腕をめがけて呪いをかけたのですが、誤ってジョージに当たってしまったのでした。
3組目:ハーマイオニーとキングズリーは5人の追跡を振り切った
Here’s how actor George Harris helped shape the look of Kingsley Shacklebolt: https://t.co/mqQP48dRGz pic.twitter.com/g13MYntWPy
— Wizarding World (@wizardingworld) May 16, 2016
隠れ穴に3番めに到着したのはハーマイオニー・グレンジャーとキングズリー・シャックルボルト。
映画では説明がありませんが、二人は5人の死喰い人の追跡を振り切りました。キングズリーによると「五人に追跡されたが二人を負傷させた。一人殺したかもしれん」という状況でした。
4組目:フレッドとアーサーは追撃を問題なく振り切って到着
“Now, Harry you must know all about Muggles, tell me, what exactly is the function of a rubber duck?” – Arthur Weasley, Harry Potter and the Chamber of Secrets 🎥 pic.twitter.com/1fR6KFBNqU
— Wizarding World (@wizardingworld) February 6, 2022
隠れ穴に4番めに到着したのはアーサーとフレッドのウィーズリー親子。映画でも原作でも、移動中の出来事の説明はありません。
二人とも力のある魔法使いなので、死喰い人の攻撃を受けてやられてしまう姿は想像しにくいですよね。
5組目:ロンとトンクスはベラトリックスたちを振り切った
The skilled Auror and Metamorphmagus Tonks, aka Natalia Tena, will be joining A Celebration of Harry Potter 2018. #HPCelebration pic.twitter.com/rMnJlQdffa
— Harry Potter Film (@HarryPotterFilm) December 14, 2017
隠れ穴に5番めに到着したのはロン・ウィーズリーとニンファドーラ・トンクス。二人は3人以上の死喰い人から攻撃を受けたようです。
ロンが死喰い人の頭に失神呪文を命中させ、トンクスはベラトリックスとロドルファスのレストレンジ夫妻から執拗な攻撃を受けましたがロドルファスを負傷させました。
映画では、トンクスに褒められてハーマイオニーの前でちょっと得意そうな表情のロンがかわいいシーンです。
6組目(未着):マンダンガスが逃亡しマッドアイは死亡
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隠れ穴にたどり着けなかったのがマンダンガス・フレッチャーとマッドアイ・ムーディのペア。
原作によると、マンダンガスはヴォルデモードの姿を見るなり”姿くらまし”してしまい、マッドアイの顔をヴォルデモードの「死の呪文」が直撃。マッドアイの杖は吹き飛ばされ、仰向けで箒から落ちていきました。
マンダンガスは不死鳥の騎士団を裏切っていない
実は7人のポッター作戦を提案したのはマンダンガスでした。本人はハリー役をやるのを嫌がっていましたがマッドアイに無理やり参加させられたのです。
ビルによると「マンダンガスが裏切ったはずはない。ハリーが7人になることを、連中は知らなかったし、だからこそ、我々が現れたとき連中は混乱した。」
「僕は、ダングが単純に恐怖に駆られただけだと思う。」ということなので、マンダンガスは裏切り者ではなさそうです。
マッドアイが死亡したのはヴォルデモードの出現とマンダンガスの敵前逃亡のせい
それではマッドアイが亡くなったことをどう考えればいいでしょうか。ハリーが移動する日がバレて待ち伏せを受けたことが一因であるのは間違いありません。
マンダンガスが逃げたのが単純に”ヴォルデモードが目の前に迫ってきて怖かったから”だとすると、彼は裏切ったのではなく敵前逃亡した臆病者に過ぎません。
マッドアイ自身が嫌がるマンダンガスを作戦に入れたわけですから、信用してはいけない人物を信用してしまい墓穴を掘ったようにも見えます。
さらにマッドアイは、死喰い人たちがハリーは最も熟達した魔法使いと一緒にいると考えるだろうと言っていました。
マッドアイが狙われたことは読み通りでしたが、死喰い人の待ち伏せを受けヴォルデモードまで現れたこと、そしてマンダンガスの行動が想定外でした。
マッドアイが正面から攻撃を受けたことが不幸だったと考えるしかなさそうです。
7組目:フラーとビルはマッドアイ死亡とマンダンガス逃亡を目撃
隠れ穴に最後に到着したのはフラー・デラクールとビル・ウィーズリーのペア。彼らはマンダンガスとマッドアイが襲われた現場を目撃しますが、6人の死喰い人を振り切って逃げるのに精一杯でした。
隠れ穴に到着したあとマッドアイの最後の様子を皆に伝えます。
ハリーが移動する日がなぜバレたのかわかりやすく解説!
7人のポッター作戦の最大の謎は、ハリーが移動する日はなぜバレたのか?誰が作戦の決行日を死喰い人にリークしたのか?という点です。
結論からいうと、作戦の決行日をリークしたのはスネイプでした。リークしたのにはれっきとした理由があるので、わかりやすく解説します。
移動する日がバレたのはスネイプがリークしたから
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映画『死の秘宝』の最初のほうに、死喰い人たちの会合シーンがありますが、そこでスネイプが「土曜日の日暮れに決行されます」と発言しています。
この内容は真実で、スネイプはハリーが移動するまさにその日をヴォルデモードに告げました。ヤックスリーが別の情報を持っていましたが、ヴォルデモードはスネイプの情報を信じる態度を見せます。
スネイプは無表情ですが、心のなかではガッツポーズしていたはずですw
ハリーの命を守りつつヴォルデモードや死喰い人から信頼されるためだった
スネイプの目的は、第1にハリーの命を守ること、第2にヴォルデモードからの信頼を確かなものにすることでした。
スナイプは、ダンブルドアの依頼によって二重スパイとしてヴォルデモードのもとに潜入しています。そこでハリーが移動する期日だけは本当のことを伝え、目的地が”隠れ穴”であることや7人のポッター作戦については隠していました。
のちに判明することですが、7人のポッター作戦はもともとスネイプが考案したもので、マンダンガス・フレッチャーに服従の呪文をかけ、自分の発案だと言わせていたのです。
7人のポッター作戦がバレた理由とマッドアイ死亡の真相まとめ
『ハリー・ポッターと死の秘宝』の7人のポッター作戦はハリーを安全に隠れ穴に避難させるための作戦でした。
ハリーの移動日がバレた理由は、二重スパイであるスネイプがヴォルデモードにわざと実行日だけを伝えたからです。スネイプはこの作戦の本当の発案者で、ハリーが7人いることや目的地が隠れ穴であることは隠していました。
マッドアイが死亡したのは、同じ箒に乗っていたマンダンガス・フレッチャーがヴォルデモードの姿に驚いて敵前逃亡したためです。ヴォルデモードの死の呪いを受けて箒から落下しました。
映画で見ると、ハリーが7人並ぶシーンでハリー役のダニエル・ラドクリフが6人を演じ分ける様子が面白いです。7人のポッター作戦の背景を知って、さらに深くハリポタを楽しみましょう!
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\かなりおトク/
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