八咫烏シリーズの大紫の御前(おおむらさきのおまえ)とは何者なのでしょうか。
また、若宮の命を狙うのはなぜでしょうか。
八咫烏シリーズの大紫の御前について詳しく解説します。
完全なるネタバレ記事となりますので、未読・未視聴の方はご注意ください。
八咫烏シリーズの大紫の御前(おおむらさきのおまえ)とは?
🪶アニメ「烏は主を選ばない」🪶
— アニメ『烏は主を選ばない』NEP公式 (@nep_yatagarasu) March 5, 2024
📣キャスト発表
👑皇后
大紫の御前役を演じるのは#田中敦子 さん!
▼キャラ紹介はこちらhttps://t.co/Ab5KQUrLAL#烏は主を選ばない #yatagarasu pic.twitter.com/NK1pZuby3r
八咫烏シリーズの大紫の御前とはどういう存在なのでしょうか。
今上皇后を指す呼び名
「大紫の御前」とは八咫烏シリーズにおいて後宮で大きな権力を持つ今上帝(現在の帝)の正室、すなわち今上皇后を意味する呼び名です。
帝だけが身につけることを許される色を禁色(きんじき)といいますが、八咫烏シリーズでは濃い紫色が禁色とされています。
「御前」は身分の高い女性を意味する言葉ですので、「大紫の御前」=禁色をまとう身分の高い女性、すなわち皇后を指すわけですね。
最初の大紫の御前は夕蝉
『烏に単は似合わない』や『烏は主を選ばない』の時期から登場する大紫の御前は、今上帝・捺美彦(なつみひこ)の正室、夕蝉です。
八咫烏シリーズは『烏に単は似合わない』から始まる第一部と、同じ時系列で約20年後の山内を描く『楽園の烏』から始まる第二部に分かれています。
第一部で大紫の御前と呼ばれているのが奈月彦の異母兄弟・長束の実母「夕蝉」です。
「夕蝉」は夏の夕暮れ時に生まれたことから父親が名付けた仮名(かりな)です。
父親から名付けの由来を聞いた夕方の光景は夕蝉の中に美しい思い出として残っています。
ちなみに第二部では奈月彦の后選びのとき夕蝉が仮名をつけた「あせび」が皇后の座についており、大紫の御前と呼ばれています。
何か因縁めいたものを感じますねw
名言は「『あせび』ではどうだ。東の家の栄達を願って」
『烏に単は似合わない』で東家の二の姫に「あせび」と名付けたのは大紫の御前(夕蝉)でした。
若宮の后候補として初めて桜花宮(おうかぐう)に登殿したとき、四家の姫宮たちは全員同時に大紫の御前と対面しました。
そのとき大紫の御前が東家の二の姫に「あせび」と名付けます。
『あせび』ではどうだ。東の家の栄達を願って
引用元『烏に単は似合わない』
実は「東の家の栄達を願って」というのは大嘘で、あせびに登殿の資格がないことを大紫の御前は知っていました。
四家から登殿するのは基本的に当主直系の血を引く姫ですが、あせびは東家当主と血のつながりはありません。
それを知りながらあえて登殿させ笑いものにしようと考え、「馬酔木(あせび)」という侮辱ともいえる名前を与えました。
あせびの登殿を許したことが、最終的には大紫の御前自身の身の破滅へとつながっていきます。詳しくはこちらの記事でどうぞ↓
[https://dreamweaver.site/yatagarasu-asebi-16771]
『烏は主を選ばない』の夕蝉とは?
漫画版『烏に単は似合わない』0話、webとアプリに先駆けて八咫烏公式サイトにて公開中です よろしくお願いいたします🙇🏻 https://t.co/mDTCRWex23
— 松崎夏未🪶烏主⑤巻2/22 (@m2zkna) May 14, 2018
画像は今上金烏陛下の正妻である、皇后 大紫の御前(おおむらさきのおまえ)です。外伝にも描写がありましたが一口には語れない御方です。 pic.twitter.com/kq0Lf9i8Q9
『烏は主を選ばない』の大紫の御前・夕蝉について説明します。
皇后になるべく育てられた南家出身の女傑
夕蝉は、幼い頃から皇后になるべく育てられた南家本家出身の女傑(じょけつ)です。
女傑とは、知勇に優れた男勝りの女性に対する呼び方なんですが、大紫の御前にぴったりだと思いませんか?
夕蝉が育った南本家は、八咫烏たちが住む山内と外界(人間界)との交易を一手に引き受けていました。
本家が実際に交易を行うわけではなく、さまざまな分家筋が実際の交易を行い、本家は朝廷との調整役として機能していました。
しかし南家当主の座や将来の皇后候補となる姫の座をめぐり、当主の座を争って兄弟同士が権力争いを行った結果夕蝉の両親が死亡する、兄弟姉妹が次々と亡くなるなど心休まることのない環境でした。
教育係が舌を巻くほど賢く、将来の皇后となるべく厳しい教育に耐えた夕蝉は、自分を利用しようとする周囲の人間を逆に利用するしたたかな生き方を身につけながら成長します。
今上帝の子種を無理やり奪いとった
夕蝉のすごいところは、今上帝の后選びの登殿の際、その子種を無理やり奪いとったことです。
当時の登殿では、今上帝は東家出身の浮雲がお気に入りで何度も通っていました。
実は今上帝は登殿前に夕蝉に会っているんですが、その場から悲鳴をあげて逃げ出しますw単純に怖かったみたいです(笑)
登殿のときも当然夕蝉のところに通おうとしなかったんですが、ある時部屋に無理やり連れ込まれ、子種を搾り取られてしまいます。
原作小説では女房たちに両脇を固められて連れ込まれる捺美彦の姿が描かれていて、その後夕蝉との間に生まれた子供が長束だとされています。
無理やり連れ込んだ男性がその気になるんだろうか…?と疑問に思いますが、夕蝉は「伽乱(かろん)」という特別なお香を使いこなす人なので、朦朧とさせてそこで搾り取った可能性はありますね。
伽乱は「少量であれば痛み止めや眠り薬になるが、分量を多くすると意識が混濁し、体が弱っているときだと眠りが深くなったまま二度と起きられなくなる。」とされています。
大紫の御前はこの香を常に焚きしめていて耐性があるんです。だから耐性のない帝が部屋に入ったら…ね?ありえるでしょう?皇后になるためにそこまでやるところがすごいですよね。
息子・長束(なつか)の金烏即位に執着
夕蝉はあらゆる手段を使って息子である長束(なつか)を金烏(帝)として即位させようとします。
どうして息子が金烏になることにこだわるかというと、南家出身の夕蝉が生んだ子供が帝になれば、東西南北の四家の当主の中で南家の地位が最も高くなるからです。
南家当主である異母弟の融が、宮廷の中で最も大きな権力を握るようにしたいということです。
そこで宮廷内を上手に掌握できれば、融は百官の長と呼ばれる「黄烏(こうう)」になることも夢ではありません。
山内で女性として最高の地位についている大紫の御前は、融を文官として最高の地位につけたい、そのためには手段を選ばないと考えているフシがありました。
すべては弟の融を黄烏(こうう)にするため
「八咫烏シリーズ外伝 なつのゆうばえ」阿部智里
— おとも@読書映画漫画 (@otomo4066_book) September 20, 2020
こちらシリーズ中の悪役?、大紫の御前が主人公。実は私も似たようなことやったことあるので妙に共感。大っ嫌いな上司にもらったクッキーを即効xx箱に突っ込んだことありまして😅💦 悪役だけど彼女も同じ人、なんですね。#阿部智里 #八咫烏シリーズ pic.twitter.com/mMrHeaM65k
大紫の御前が長束を金烏に即位させようとする目的は、弟の融を黄烏(こうう)にするためです。
黄烏とは文官最高の称号で、金烏から政治的な実権をすべて委ねられた「百官の長」であり、「博陸候(はくりくこう)」とも呼ばれます。
四家の当主たち全員の承認を得ることと出家することが必要となりますが、数十年に一度しか誕生しない稀有の人材です。
大紫の御前が望んだことは、融が黄烏となって利権に群がる貴族どもを手玉に取ることでした。
大紫の御前自身、それくらいできなくてどうする、と自分に言い聞かせてそれを成し遂げてきた人ですから、弟にもそうなってほしかったのでしょう。
実の兄に両親を殺されたことで南家に誰も味方がいないと考えていた夕蝉は、唯一兄に対して反感をもつ融に恋をし、自分の生きがいを見出してしまったのですね。
夕蝉と融は異母兄弟ですが、権力争いにより父親を異母兄に殺された境遇は同じです。
兄は夕蝉や融に取り入ろうとするものの、南家本家の役割を理解せず、美人とは言えない夕蝉に美人の妻と同じ手鏡を贈るなど人心を掌握する能力に欠けていました。
兄から贈られた贈り物を池に投げ捨てた夕蝉は、同じことをする融の姿を偶然見かけたことから融に特別な思い入れを持つようになります。
最愛の父親を兄に殺され、尊敬する母親は父を追って自殺。夫の今上帝から愛されない大紫の御前は、弟の融だけは自分と同じ思いを抱えている!と弟に愛を注ぐんですよね…。
烏は主を選ばないのその後の大紫の御前
その後大紫の御前はどうなったのでしょうか。
若宮暗殺を実行
大紫の御前は若宮暗殺を実行しました。
奈月彦が暗殺されたことが判明すると、夕蝉はかねてから若宮の命を狙っていたため首謀者として容疑がかけられました。
最初は何も知らないと黙秘を貫いていた夕蝉でしたが、長く大紫の御前に仕えてきた藤宮連の滝本が、「大紫の御前から金烏暗殺の指示を受けた」と証言をしたことにより夕蝉の計画が露見します。
今上帝から毒を賜り自殺
大紫の御前は今上帝から毒を賜り自殺します。
大紫の御前が若宮暗殺の黒幕であることが明らかになると、弟の融は「処分はいかようにも」と発言。
弟の言葉が大紫の御前には想定外の内容だったため、融の発言の直後から抜け殻のように覇気をなくしてしまいます。
生きる希望をなくした夕蝉はその後今上帝から直接毒を賜り自殺しました。
弟だけは自分の味方になってくれると信じていた大紫の御前。
夫である捺美彦と心を通じ合うこともなく、溺愛してきた弟に裏切られて死ぬ姿は、大紫の御前として権勢をふるった女性とは思えないほど哀れでした。
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『烏は主を選ばない』は、同じ時系列で同時進行する姫宮たちの物語『烏に単は似合わない』と表裏一体のストーリーになっています。
2024年のアニメはこの2作品をまとめて映像化しますので、せっかく小説を読むなら2作品とも読むのがおすすめです。
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私は1冊ずつ買ってしまったのでこれに気づいたときはガクゼンとしました(T_T)
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八咫烏シリーズの大紫の御前まとめ
八咫烏シリーズの大紫の御前について解説しました。
- 大紫の御前は今上皇后を指す呼び名
- 最初の大紫の御前は夕蝉
- 夕蝉は皇后になるべく育てられた
- 南家出身の女傑
- 今上帝の子種を無理やり奪いとった
- 息子・長束(なつか)の金烏即位に執着
- すべては弟の融を黄烏(こうう)にするため
- 若宮暗殺を実行
- 今上帝から毒を賜り自殺
2024年4月からアニメが始まる「八咫烏シリーズ」。
アニメの作画は原作の挿絵やコミカライズとは違った味わいですが、非常に美しく個人的には期待大です。
アニメで大紫の御前の迫力ある「あせびではどうだ」が聞けると思うと非常に楽しみです!