ジブリ映画『コクリコ坂から』の海(メル)と駿の関係って結局他人同士でよかったの…?と見終わったあともやっとしませんか?
原作漫画で二人はその後どうなったかも含め、今回はメルと駿の法律上の関係はどうなっているのかスッキリ解決したいと思います!
コクリコ坂からの松崎海(メル)と風間駿の関係は?
コクリコ坂からの松崎海(メル)と風間駿の関係はどういう言葉で表すべきなのでしょうか?
ふたりは血縁上は赤の他人・書類上は兄弟
若き日の海の父が写っている写真📸。三人は高等商船学校の同級生でした。写真の中で着ているのも学校の制服です。ちなみに写真の横に書き込まれている名前は #鈴木敏夫 プロデューサーが書いたものだそうです🤗#コクリコ坂から #金曜ロードショー pic.twitter.com/AVQxoN0lWY
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 14, 2023
コクリコ坂からの松崎海(メル)と風間駿の関係は、血縁上は他人で書類上は兄弟です。
メルと駿はお互いの両親から聞いた話を信じて、澤村が自分たち二人の血縁上の父親だと思っていました。
しかしメルの母が語った「澤村が立花の子供を引き取って勝手に自分たちの戸籍に入れてしまった」という話は事実だったようです。
海軍時代の写真に一緒に写っていた3人目の男・小野寺(外国航路の船の船長)の「俺も澤村と同じことをしたと思う」という言葉で真実だと裏付けがとれた格好です。
ただしメルの父・澤村の勝手な行動のおかげで二人は血が繋がっていないとはいえ戸籍をたどると兄弟になっています。
駿の本当の父親は立花
「この映画は二人で大事な話をするシーンが多いんですよね。」と話す宮崎吾朗監督。抑えた声や動きで、キャラクターが感じているニュアンスをどう伝えるかに気を遣ったそうです。スタジオジブリ作品ながら、ファンタ ジーではなく現実の話が描かれる『コクリコ坂から』の特徴の1つかもしれません👉続く pic.twitter.com/TSyTrctglk
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 14, 2023
駿の本当の父親は立花なのに、なぜ駿は父親が澤村(メルの父)だと思っていたのでしょうか?
駿が戸籍謄本で澤村の息子になっているのは、澤村が”親友の立花のこどもが孤児院にひきとられるぐらいなら”と奥さん(メルの母)に相談もせず夫婦の戸籍に駿を入れたからなんですね。
澤村は風間に駿を引き取ってもらう時も「自分の息子」と伝えたため、養父である風間は駿にそう伝えていましたし、戸籍謄本上もそうなっていました。
しかし事実は少々異なっており、次のようなことが起こりました。
- 駿は立花の息子として生まれた
- 立花と奥さんが死亡し親友の澤村(メルの父)が駿を引き取り自分の息子として戸籍に入れた
- 当時澤村の妻(メルの母)が妊娠中で駿を育てられなかった
- 澤村が船乗り仲間の中からもらってくれる人を探した
- 風間は赤ん坊を亡くしたばかりで奥さんも喜んで引き取ってくれた
という経緯があって駿は風間家の息子になりました。
駿が飛び込んだときがメルとの初対面?
映画冒頭でカルチェラタンの屋根から貯水槽に飛び込んだ駿。思わず駆け寄って駿の手をとったメルですが、二人はあのときが初対面だったのでしょうか?
メルが駿と顔をあわせたのは初めてだったはずです。その日旗を降ろす時に駿が飛び降りる姿を思い出しながらも名前を呼んだりはしていませんでしたしね。
ただ、いつも水沼の傍らにいて一緒に目立つ行動をとっているので学校の有名人として名前くらいは知っていた可能性が高いと思います。
一方の駿は、丘の上で毎朝旗を立てている少女の詩を新聞に投稿していました。これはある意味公開告白でしょう(笑)
つまり駿のほうはメルに何とか気づいてもらおうとして詩を掲載したはずなので、以前から意識していたのではないでしょうか。
駿の気持ちに気づいている水沼は、駿とメルが二人きりになるチャンスがあるとさり気なく姿を消したり、二人の仲を気遣っていますよね。
詩の全文はこちらです👇
「少女よ君は旗をあげる/なぜ/朝風に想いをたくして/よびかける彼方/気まぐれなカラスたちを相手に/少
女よ今日も紅と白の/紺に囲まれた色の/旗は翻る/―風―」#コクリコ坂から #金曜ロードショー pic.twitter.com/RwuHKxe4po— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 14, 2023
なぜいきなり海を「メル」と呼んだ?
駿が初めて海の名前を呼んだ時、いきなり「メル」と呼びかけていました。これはなぜでしょうか?
おそらく男子の中で海と友人かそれ以上の関係にあるのが駿だけだとわかるようこう呼ばせたのだと思います。
このあだ名は「海をフランス語に訳すと、ラ・メール (la mer) になる」ことから原作漫画では下宿人の北斗(海があこがれていた男性だった)につけられたものです。
作中ではクラスメイトの女子は「メール」を短くして「メル」と呼んでいました。
他の男子生徒がみんな「松崎さん」と呼ぶのに対して、作中の男性で「メル」と呼んだのは駿だけです。
この時点で二人の心の距離感がかなり近くなっていることを表してるんだと思います。
コクリコ坂からのメルと駿のその後や最後結婚できるかについても
コクリコ坂からのメルと駿のその後や結婚できるかについても調べてみました。
メルと駿は原作漫画でその後どうなった?
メルと駿はその後どうなったのでしょうか?
原作漫画では、兄妹でないと判明して1年後、駿のそばにいるとニコニコしてしまうメルの姿が描かれているそうです。
結婚など明らかなゴールイン!というわけではないですが、うまくいっているようでよかったですね!
最後にメルと駿は結婚できる?
メルと駿が結婚できるかというと、それは難しいでしょう。
駿の血縁上の父親は立花で間違いありませんが駿は戸籍上メルの兄(澤村の息子)として生まれ、風間家の養子になっています。
つまり二人の関係は、戸籍上は兄弟になっているわけですね。
メルの母が言っていたように、あの時代には澤村や風間のように他人の子を自分の子として育てる例は少なくなかったようです。
しかし現代の法律では、兄弟同士で結婚することはできません。
昔はそういう人がたくさんいたということですが、どうやって本当の兄弟でなかったことを証明できるのか?がポイントになるのではないでしょうか。
DNA鑑定をすればはっきりすると思うんですが、1963年ではそういった方法は使えなかったはずです。
メルと駿が幸せに暮らしたであろうことを祈るしかありませんね。
コクリコ坂からのメルと駿の関係は兄弟?最後は結婚できるかまとめ
『コクリコ坂から』のメルと駿が法律上はどういう関係なのか?を解説しました。
結論からいうと、メルと駿は血縁上は赤の他人です。それなのになぜ、いかにも「兄弟」らしい話になったかというと…
澤村は風間に戸籍謄本のとおり「自分の息子」として駿を引き取ってもらったからなんですね。
- 駿は立花の息子として生まれた
- 立花と奥さんが死亡し親友の澤村(メルの父)が駿を引き取り自分の息子として戸籍に入れた
- 当時澤村の妻(メルの母)が妊娠中で駿を育てられなかった
- 澤村が船乗り仲間の中からもらってくれる人を探した
- 風間は赤ん坊を亡くしたばかりで奥さんも喜んで引き取ってくれた
という経緯があって駿は風間家の息子になりました。
原作漫画ではその後二人が一緒にいて、駿のそばにいるとメルがニコニコしてしまうと言ったシーンが出てきます。
現代の法律では戸籍上異母兄弟の二人が結婚するのは難しいかもしれませんが、二人がそれぞれ明るい未来に進んでいったと信じたいですね。