注目の中国発アニメ『天官賜福』で郎千秋(ラン･チエンチウ)に主人公の太子殿下が刺されるという情報がありますが、本当なのでしょうか?
しかもただ刺されるのではなく、棺桶に入れられた状態でめった刺しにされるという痛々しい状態になるとの噂もあり、実際はどうなのか非常に気になります。
原作小説日本語版2巻までの内容とウェブ上の情報に基づいて解説します！
天官賜福の郎千秋(ラン･チエンチウ)とは？
天官賜福の郎千秋(ラン･チエンチウ)はどんなキャラクターなのでしょうか？
仙楽国を滅ぼした永安国の皇子
天官賜福の郎千秋は、太子殿下の出身国･仙楽国を滅ぼした永安国の太子でした。
永安国はもともと仙楽国の一都市で、800年前の大干ばつで大きな被害を受けた地域でした。
干ばつで土地を離れた人々が難民となり、リーダーの郎英に率いられて仙楽国に新たな王朝を打ち立てたのが永安国です。
こういった事情から、郎千秋が皇子だった時代にも永安国内には仙楽国の元皇族や元住民が多数暮らしており平和的に共存していました。
たとえば元仙楽国皇族の安楽（アンロー）王は郎千秋の親友で、永安国の国王夫妻（郎千秋の両親）は、将来的に永安国と仙楽国がひとつになることを望んでいたようです。
仮面の武人･芳心国師(ほうしんこくし)の弟子
郎千秋(ラン･チエンチウ)は12歳のとき誘拐されていますが、仮面の武人･芳心(ほうしん)に助けられました。
このとき芳心が鮮やかな剣技を見せたことから、永安国の国主である郎千秋の父親に乞われ芳心国師(ほうしんこくし)として郎千秋の剣の師匠になります。
実は芳心国師の正体は2度めの飛昇後に天界から罰をくだされた太子殿下･謝憐（シエ・リェン）です。
彼は仙楽国を滅ぼした悪人として顔を知られていたため仮面を身に着けトラブルを避けていました。
女性のような美貌を持つ殿下ですが、17歳で初めて飛昇したとき武神となったほどなので剣の腕前は作中最強レベルです。
殿下の弟子である郎千秋もかなり強い武神であるのは間違いないでしょう。
17歳の誕生日の宴で家族が皆殺しに
郎千秋の17歳の誕生日に行われた宴の席で、その場にいた永安国の皇族全員が芳心国師に殺されるという大事件が発生しました。
個人的に郎千秋は元気な好青年という印象ですが、非常に悲しい過去の持ち主なんですね…。
一人遅れて誕生会の会場に到着した郎千秋は、芳心国師が父親を刺し殺す場面を目撃。芳心国師を問い詰めて「自分が全員殺した」という証言を引き出しました。
この事件は鎏金宴大殺戮（りゅうきんえんだいさつりく）と呼ばれており、鎏金宴（宴で用いられるあらゆる器がすべて金メッキ）という美しく華やかな場が血に染まった悲劇として語り継がれています。
芳心国師は全員を殺害したと証言したものの、本当は別の人物が真犯人でした。郎千秋が真実を知ることになるのは事件の数百年後、2期アニメの時代になってからです。
天官賜福の太子殿下が郎千秋に刺された理由はなぜ？
天官賜福の太子殿下が郎千秋に刺される理由はなぜなのでしょうか？
芳心国師が皇族を皆殺しにした(と誤解した)から
太子殿下が郎千秋に刺された理由は、郎千秋が皇族を皆殺しにした犯人が芳心国師だと誤解した（太子殿下がわざと誤解させた）からです。
太子殿下が嘘をついた理由は、郎千秋の親友だった安楽王（アンロー王）が虐殺の真犯人だったからです。
自分の両親も含めた一族郎党が親友に皆殺しにされたとわかったら、郎千秋が受けるショックは計り知れないものがあるはず。
慈悲深い太子殿下は、弟子がそういうショックを受けるより自分が恨みを買ったほうがいいと考えたのでしょう。
元仙楽国の皇族だった安楽が「王」を名乗ることや郎千秋と対等に付き合うことを許されていたのは郎千秋や父親の思いやりによる措置でした。
しかし実は元仙楽国の国民や皇族に優しく接していたのは彼らぐらいのもので、その他の永安国皇族や国民からは酷い扱いを受けていたのです。
安楽王は密かに恨みを募らせていたところに太子殿下のいとこの鬼･戚容（チーロン）にそそのかされ、郎千秋の誕生日の宴で大虐殺を繰り広げます。
芳心国師（太子殿下）が会場に到着したときにはすでに殺戮のあとで、唯一生き残り虫の息だった国主（郎千秋の父）から「安楽王を討て、元仙楽国民を皆殺しにしろ」と命じられます。
殿下にしてみれば、安楽王は自分の一族の最後の生き残りであり、元仙楽国民は自分が救おうとしても救えなかった大切な国民です。殺すことは出来なかったと思います。
太子殿下は自分が全ての罪をかぶることを決意。永安国王にとどめをさし、秘密が漏れることを防ぎました。ちょうどその時到着したのが郎千秋だったというわけです。
三重の棺桶に入れ剣でめった刺しのうえ土中に埋葬
郎千秋は逃げた芳心国師を捕らえて三重の棺桶に入れ、棺桶ごと殿下の心臓をめった刺しにします。
そしてその棺桶を誰もお参りに来る人がいない墓の土中深くに埋葬し、芳心国師を封印しました。
郎千秋の激しい怒りと深い恨みが伝わってくる行為ですよね…。
まったく身動きの取れない状態で封印された芳心国師（太子殿下）は、刺された痛みと空腹と、あまりにも長くその状況に置かれたことで頭がおかしくなりそうだったと回想しています。
本来天界の神官にも寿命はあり、緩やかに年齢を重ねていきます。
しかし貶謫（へんたく）され神官から人界に落とされている殿下は呪枷（じゅか、法力を封じるかせ）をつけられ不老不死の存在になっているため死にたくても死ねません。
三重の棺が朽ち果てるまでめった刺しのままだったのかもしれないですね。
殿下のめった刺しはもう一回ある
郎千秋にめった刺しされる以外に、殿下のめった刺しはもう一回あるようです。
その時は殿下がとある廟の神像があったはずの台座に縛られ（仙楽太子がまつられていた廟で像は壊されているのかも？）、気を失っています。
そこに農民たちが一人ずつ剣を突き立てていくらしいんです…
最初こそためらっていたものの、致命傷にしないととか、何度も刺したら他の人がやる場所がなくなるとか恐ろしいことを言いながら。めっちゃ怖いですね（汗）
どうしてそういうことになったのか、おそらく日本語版が4巻とか5巻とかかなり先にならないと翻訳が読めない部分らしいので、ゆっくり待とうと思います。
郎千秋と太子殿下のその後は？
郎千秋と太子殿下の現在の関係はどのようなものなのでしょうか？
郎千秋は鬼界への潜入捜査のとき太子殿下＝芳心国師と気づく
郎千秋は鬼界への潜入任務の中で太子殿下が芳心国師の正体だと気づきます。
３度めの飛昇を果たした殿下（当然仮面はつけていない）と初めて対面した郎千秋は、殿下が芳心国師とは気づかずにこやかに挨拶を交わします。
そして大帝から鬼界で行方不明になった神官を探すよう命じられ、太子殿下や風師とともに鬼界に潜入し協力して捜査をおこないました。
郎千秋が太子殿下＝芳心国師と気づいたのは、鬼界に入った郎千秋が剣を抜いて花城（ホワチョン）に斬りかかろうとしたときでした。
「このままでは郎千秋が斬られる」と気づいた太子殿下が二人の剣がぶつかり合うタイミングに割って入った瞬間です。
そのとき殿下は自分の右腕を犠牲にして二人の剣をさばいたんですが、その技は芳心国師が郎千秋を誘拐犯から救ったとき見せた技と同じものでした。
太子殿下に決闘を申し込むが君吾(ジェンウー)大帝の取りなしで実現しない
太子殿下が芳心国師だと気づいた郎千秋は、君吾大帝（ジェンウー）大帝へ潜入捜査の報告を行ったその場で太子殿下の罪を問だだし、決闘を申し込みます。
殿下が郎千秋を守るため右手を負傷しているがどうするのか、と聞かれた郎千秋は自分で右手を殴って使えないようにしていました！気性の真っ直ぐな熱血青年なんですね＾＾
しかし剣を持って人を殺めるのはやめたと殿下が勝負に応じなかったこと、大帝が殿下を謹慎処分にしたこと、みずから郎千秋に「頭を冷やせ」といったことから勝負はお預けになります。
郎千秋が真実を知るのは戚容(チーロン)に会ったとき
郎千秋が真実を知ることになるのは、謹慎させられていた太子殿下を花城（ホワ・チョン）が連れ去ったため、今度は太子殿下を取り戻すため鬼界に入ったときです。
花城は殿下が汚名をかぶったままでいることが許せなかったようで、真実を知る青鬼･戚容（チーロン）のもとに殿下を連れていきます（本当の目的は郎千秋を戚容に引き合わせることです）。
郎千秋はそこで戚容が嬉しそうに語る残酷な真実を聞き、鎏金宴大殺戮（りゅうきんえんだいさつりく）の真犯人が安楽王と戚容であることを知りました。
そしてすぐに逃げ出した戚容を追いかけていきます。
ちなみに病死とされていた安楽王の死因が実は太子殿下によって内蔵を痛めつけられたことだった、という事実もそこで明らかになるんですよね…。
太子殿下は大虐殺後に安楽王を探し出したものの、仙楽国再興のためさらなる殺戮を計画していることを知りました。元仙楽国民と永安国民を守るためやむなく安楽王にも手を下したと思われます。
確かに太子殿下も罪を犯したわけですが、やりきれない思いが残る真実でした。
真相を知った郎千秋ですが、太子殿下が父親の敵であることに変わりはないためその後も殿下とあまりいい雰囲気にはならないのが残念です。
しかし作品の最後に黒幕と対戦する際には一緒に戦ったりするようなので、期待して見守りたいと思います！
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まとめ
『天官賜福』の郎千秋(ラン･チエンチウ)について、太子殿下を棺桶ごとめった刺しにした理由を解説してきました。
郎千秋とは？
- 郎千秋は仙楽国を滅ぼした永安国の皇子
- 芳心国師(ほうしんこくし)の弟子
- 17歳の誕生日の宴で家族が皆殺しに
郎千秋が太子殿下をめった刺しにした理由は
- 芳心国師(太子殿下)が皇族を皆殺しにした(と誤解した)から
- 三重の棺桶に入れ剣でめった刺しのうえ土中に埋葬
郎千秋と太子殿下のその後は
- 郎千秋は鬼界の潜入捜査のとき太子殿下＝芳心国師と気づく
- 太子殿下に決闘を申し込むが実現しない
- 郎千秋が真実を知るのは戚容(チーロン)に会ったとき
『天官賜福』の2期アニメは郎千秋と太子殿下･謝憐（シエ・リェン）をめぐる物語が中心となって展開されます。
真実を知る花城（ホワ・チョン）が悪役として活躍し郎千秋に真実を伝えるところや、殿下が犯した過去の過ちが明らかになるシーンなど切ない場面が続いて辛いです（泣）
ですが心に残るエピソードが多いので、たくさんの人に見てほしいですね。
