『魔法使いの嫁』のサイモンは教会の神父です。エリアスとは10年以上の付き合いがあって、喉の薬を愛用するなど実質的には友人のような感じです。
しかしその正体は「教会」に所属する危険な人物の監視役で、エリアスを見張っている人なのです。
サイモン自身が魔力を使うことはできませんが、魔法や精霊などを見ることはできます。
彼が教会の神父になったことには悲しい過去もあるので、そのあたりもネタバレ解説したいと思います。
魔法使いの嫁のサイモン・カラムとは?
『魔法使いの嫁』のサイモン・カラムとはどんな人物なのでしょうか?
村の教会の神父
サイモンは村の教会の神父です。髪は長く、後ろで一つ結びにしています。
神父のフリをしているわけではなく、神学校を卒業したちゃんとした神父です。
作品が始まる10年前から村に住んでいます。
正体はエリアスの監視役
サイモンの正体はエリアスの監視役です。
なぜかシルキーには嫌われていて、ルツにも胡散臭いと言われるなどエリアス以外からの評判はよくありません。
しかしエリアスとは言いたいことを言い合える関係であり、チセに対しても親切な紳士です。
エリアスは人間の男性に変身するときサイモンを参考に顔や体を作り変えているなどモデルになる人間一人としてサイモンを捉えているようです。
咳止めを愛用するエリアスの友人
サイモンは、実際にはエリアスの友人です(エリアスは人間の男性に変身するときサイモンをモデルにしています)。
エリアスが作る咳止めの薬、ニワトコのシロップを愛用していて、クリスマスプレゼントにもその薬をリクエストする程度にはエリアスを信頼しています。
仕事上必要があってエリアスの行動を把握していますが、エリアスに危害を加えようとしたり彼を憎んだりしているわけではありません。
むしろ、エリアスがチセを家に迎えてどんどん人間らしくなっていくことを歓迎している様子です。
エリアスはサイモンとの付き合いをただの”知人”と考えていましたが、他人から”それは友人では?”と指摘され考えを改めました。
軽口を叩きあう様子は、まさに気のおけない友人同士の会話です。
魔法使いの嫁のサイモンの過去
サイモンは非常に悲しい過去の持ち主です。彼の過去エピソードを読んだときは本当に切ない気持ちになりました…。
サイモンの作るお菓子を食べた人が死ぬ「ジンクス」を持つ
サイモンは「ジンクス」という特殊能力を持っています。その能力が原因で大切な家族や友人を死なせてしまい、天涯孤独になりました。
祖母から教えてもらったお菓子作りが得意なサイモン。彼は今でも時折クッキーなどのお菓子を作りますが、同じ教会のシスターに「食べてはいけない」と厳しく言い含めています。
というのは、サイモンの「ジンクス」は”彼が作ったお菓子を食べた人間は死ぬ”というものだからです(人外は食べても問題ない)。
サイモンが自らのジンクスをはっきり自覚したのは、現在の上司アロンザに出会って「ジンクス」の説明を聞いたときでした。
サイモンの周囲では、お菓子を食べた人が2~3日とか1週間程度の間に不幸な事故や突然の病気などで死亡することが続きました。
「もしかして…?」と思ってはいたものの、自分が作ったお菓子を食べたこととその人が死ぬことに因果関係があると考えないようにしていたサイモン。
しかしある種の呪いのような自分の特殊能力について説明を受け、腑に落ちたんですね。
教会のアロンザに拾われ神父になった
サイモンは教会のアロンザという女性に拾われて神父になりました。
自分のジンクスの力が周囲の人を死なせたと知ったとき、彼はとっさに自殺しようとします。
しかし生きてその罪を償え、才能を活かせというアロンザの言葉に従い、突然放り込まれた神学校で必死に勉強して現在の地位を得たわけです。
人里離れた村の教会に配属されたのは、できる限り人間と関わる機会を減らしサイモンが作るお菓子を誤って口にする人間が出ないようにするためでしょう。
「この世で一番嫌いなものは自分自身」というサイモンの言葉が深く心をえぐります。
大好きな人達の笑顔を見たくて作った美味しいお菓子が彼らを死なせてしまったわけで、サイモンの思いやりや幸せが殺人につながるという何とも皮肉な結果を招いてしまいました。
サイモンがどこか浮世離れしてエリアスを恐れる様子が見えないのは、深い悲しみを背負っているからかもしれないですね。
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魔法使いの嫁のサイモンの正体と過去まとめ
『魔法使いの嫁』のサイモンについて、その正体と過去をネタバレ解説してきました。
- サイモンはエリアスとチセが住む村の教会の神父
- 正体はエリアスの監視役
- 実際にはエリアスの友人
- サイモンが作ったお菓子を食べた人が死ぬジンクスを持つ
- アロンザに見出されて村の神父になった
サイモンには悲しい過去がありますが、時折お菓子を作っては懐かしい人達を思い出しています。
悲しい過去は楽しい思い出でもあるわけですが、そうやってしっかり自分と向き合う時間を持っているサイモンは素敵だなと思います^^