『チェンソーマン』に出てくるイソップ寓話「都会のネズミと田舎のネズミ」がどんな内容なのか気になりませんか?
他にも、ネズミが人間のかたちになってマキマが現れるシーンが不気味に印象に残りますよね。
ネズミのイソップ童話のあらすじや教訓をご紹介しつつ、チェンソーマンのネズミとマキマについて考察してみました。
イソップ寓話「都会のネズミと田舎のネズミ」とは?
イソップ寓話「都会のネズミと田舎のネズミ」とはどんなお話なんでしょうか?
都会のネズミと田舎のネズミのあらすじ
田舎のネズミと町のネズミ
イソップ寓話(ぐうわ)の一つ。『野ネズミと家ネズミ』ともいう。田舎ネズミが町ネズミを招待して、畑で小麦の茎や根をとって食べるが、町ネズミは、これではアリのような生活だといい、自分の所へくるよう招く。田舎ネズミが行き、御馳走(ごちそう)を見せられ、自分の生活のつらさを嘆く。しかし、人間が入ってくるたびに逃げなければならず、せっかくの御馳走もゆっくり食べられないので、田舎ネズミは、無事に心配なく暮らせる田舎のほうがよい、という。日本では近世初期の『伊曽保(いそほ)物語』に「京田舎の鼠(ねずみ)の事」の題で訳されている。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
タイトルは色々あるようですが、ともかく街に住むリスクをとってでも贅沢な暮らしをしたいネズミと、平和が一番だと田舎で暮らすネズミの姿を描いた寓話です。
日本には宣教師が持ち込んだものとも言われています。
都会のネズミと田舎のネズミが伝える教訓
「都会のネズミと田舎のネズミ」が伝える教訓は、「幸せは人それぞれ」ということに尽きると思います。
毎日おいしいものを食べることが一番大事なら、都会に住むしかありません。
毎日ゆっくりと安心して暮らすことが大事なら、田舎で暮らすほうがいいに決まっています。
幸せは人それぞれ。何に満足できるかやどんな状況なら安心できるかは一人ひとり違っていて当然ですよね。
チェンソーマンではわかりあえない二人を象徴するピソード
チェンソーマンでは、「都会のネズミと田舎のネズミ」がわかりあえない二人を象徴するエピソードになっています。
デンジ、アキ(天使の悪魔のコメント)、レゼ、天使の悪魔がそれぞれ自分がどちらのネズミになりたいか発言したものをまとめました。
都会のネズミ |
デンジ | 俺ぁ都会のネズミがいーな 都会のほうがウマいモンあるし楽しそう |
アキ | (天使の悪魔の言葉)都会のキミに付き合って危険な目はごめんだね | |
田舎のネズミ 安全だがそこそこの生活派 |
レゼ | 田舎のネズミのほうがいいよ~平和が一番ですよ |
天使の悪魔 | 僕は田舎のネズミがよかった …けどマキマに捕まって都会に連れて来られたんだ |
イソップ寓話の教訓が”幸せは人それぞれ”だったことを考えると
デンジとレゼ、アキと天使の悪魔の間には”共通の幸せ”はない、ということになりますね。
つまり、根本的にわかりあえない二人を表しているといえるでしょう。
それでも私達がチェンソーマンに惹き付けられるのは、わかりあえなさを超えて相手を思いやる彼らがとても魅力的だからではないでしょうか。
寿命が縮むとわかっていながら天使の悪魔の手を掴んで助けるアキ、何度も殺されそうになったのに「一緒に逃げよう」と本気でレゼを誘うデンジ…。
しかしネズミはネズミでしかないという悲しい現実もまた作品の中に描かれています。
チェンソーマン・マキマが田舎のネズミが好きな理由は?
チェンソーマンのマキマが田舎のネズミが好きという理由を考察してみました。
マキマは都会のネズミの塊から出現し田舎のネズミが好きと言う
マキマは「私も田舎のネズミが好き」とレゼの前で発言します。6巻52話です。
ここで原作をしっかり読んできた人ほど「ん?マキマはなんでデンジとレゼが二人きりで話した内容(5巻42話)を知ってるんだ…?」と不審に思ったはず。
実は7巻以降でマキマの能力が明らかになり、彼女が小動物(カラス、カエル、ネズミなど)を利用して会話を聞いていることがわかってきます。
その上で注目したいのは、マキマが都会のネズミの塊から出現したことです。
レゼが路地に入り込んだところで足元にネズミがたくさん現れたことに気づきます。それが建物の2階のエアコン室外機あたりまでの高さのひょろりと細長い山になるんです。
そして突然口のような隙間があいて「私も」としゃべり、次のコマではネズミがほぼ消えてマキマになり「田舎のネズミが好き」と言っています。
田舎のネズミが好きな理由は犬に噛み殺されると安心するから
マキマ本人のセリフから田舎のネズミが好きな理由をまとめると、
「田舎のネズミは自分を安心させてくれる、だって犬に噛み殺されてくれるから」
ということになります。
私も田舎のネズミが好き
友達が田舎の方に畑を持っていてね
毎年秋頃に少し仕事を手伝いに行くんだ畑の土の中には作物を荒らすネズミ達が潜んでいて
ユキで土が隠れる前に駆除しておかなくちゃいけないだから土を掘って中のネズミを犬に噛み殺して貰うんだけど……
……どうしてだろうね
それを見ていると とても安心するのだから田舎のネズミが好き
”田舎のネズミが犬に噛み殺されると安心する”とはどういう心理なのでしょうか?
マキマは田舎のネズミを殺したい
デンジやレゼ、天使の悪魔が”どちらのネズミになりたいか”を語ったのに対して、マキマはネズミになりたいとは言っていません。
マキマが選ぶのはネズミになることではなく、犬を使って必要なときにいつでもネズミを殺せる存在でいることです。
マキマは犬を使ってネズミを噛み殺させることに安心感という快感を感じています。
田舎のネズミはふだんのんびり暮らしているため危機感には乏しいでしょう。
おそらく何の警戒もせずあっさり噛み殺されてしまうのではないでしょうか。
気が向いたときにちょこっと行って犬にネズミを噛み殺させることができる、それがマキマにとって快感なのだと思います。
つまり
- ネズミ(=自分より下等な生き物)の命をいつでも奪える立場にいること
- 犬を使って(=自分に忠実に従う存在を利用して)自分で手を下さずに殺せること
- 遊びに行くような感覚でいつでもできること
こういったことに安心するのですね。
これはマキマの支配の悪魔としての性質かもしれませんが、知れば知るほどマキマさんのことが恐ろしいと思ってしまう私ですw
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チェンソーマン・田舎のネズミが好き発言からマキマを考察のまとめ
チェンソーマンで「都会のネズミと田舎のネズミ」のイソップ寓話からマキマについて考察してみました。
都会のネズミと田舎のネズミのあらすじや教訓をふまえて考えると、チェンソーマンではわかりあえない二人を象徴するエピソードとして用いられていると思います。
チェンソーマンのマキマが田舎のネズミが好きという理由は、犬に噛み殺されるのを見ると安心するからでした。
マキマは田舎のネズミになりたいのではなく、田舎のネズミを殺したいのだということがわかります。
彼女はいつでも必要なときにネズミ(が象徴している自分より下等な生き物)を殺せる存在でいたいのでしょう。
マキマもそうですが、チェンソーマンに関する考察は尽きることがなくて面白いですね!
一緒に考察して楽しみましょう~