『キングダム』に登場する趙国の将軍・廉頗(れんぱ)は、敵国の武将ながらその破天荒な性格と圧倒的な武力で多くの読者を魅了してきました。
また、彼の側近である通称廉頗四天王たちもそれぞれ個性的なメンバーで人気を博しています。
そんな廉頗将軍の最後について気になっている方も多いのではないでしょうか?廉頗四天王のその後も気になるところですね。
そこで今回は『キングダム』の廉頗将軍は死亡するのか?四天王たちの最後はどうなるのか?をまとめました。
キングダムの廉頗(れんぱ)は誰に殺された?
『キングダム』の廉頗(れんぱ)将軍は死亡するのでしょうか?作品中の状況と史実だとどうなるのかをまとめました。
作品中では死亡しない(64巻701話時点)
魏国の大将軍・廉頗(れんぱ)は作品中では死亡しません。
廉頗が大活躍するのは山陽攻略戦(17巻 – 23巻)ですが、最後に登場したのは単行本64巻701話。楚国に亡命した廉頗将軍が趙国に招集される場面でした。
将軍本人はこれを承諾したのですが、趙国の奸臣(悪だくみをする家来)・郭開(かくかい)が使者を買収。
一説には当時70歳を超えていたとされる廉頗は「一斗缶(1キロ)分の米と500gの肉を食べていた」ほど元気でした。
しかし楚から戻った使者は王に「廉頗は話の途中で3回も失禁し気付いていなかった」と報告します。
それを聞いた趙国の王は廉頗が年老いて役目を果たせなくなったと考え、呼び戻そうとはしませんでした。
以後、廉頗将軍は趙国に戻ることはなく、楚国で一生を終えたとの記述と共に作中から姿を消しています。
おそらく今後大きな見せ場が来ることはないでしょうが、ちょっとした場面に登場してほしいものですね。
合戦の前に「いつもの」と称して部下を抱きしめる姿をもう一度見たい…。
史実では病死説が有力
趙国から魏国、楚国へと亡命した廉頗将軍については、没年は不明ですが楚国で息を引き取ったとの記述が歴史書に残っており、病に倒れたと言われています。
このように諸国を渡り歩いた理由ですが、一言で言えば趙の王とも魏の王ともウマが合わずに最後は楚に亡命したようです。
廉頗が亡命を続けた理由は王との確執
廉頗が亡命を続けた理由は趙王や魏王との確執の結果です。
キングダムではどのように描かれているのか見てみましょう。
「バカの下で働くほどバカなことはないぞ」
廉頗 キングダム18巻より
という名言はこのときのものですね。豪傑にふさわしい名言ではないでしょうか。
続いて魏から楚に亡命した理由についてもキングダムの内容をチェックしましょう。
時代の流れなどクソくらえだ。強者は最後まで強者。老いようが病に伏せようが戦場に出たならば勝つのが鉄則
廉頗 キングダム19巻
このように言っていた廉頗なので、戦いに負けたら亡命もやむなしと割り切っていたのでしょう。
秦の白起、秦の王翦、趙の李牧と並ぶ戦国4代名将の1人である廉頗。豪傑として名高く人望も厚い人物だっただけに、個の力が強すぎて王族から警戒される面があったとも考えられます。
秦の白起も趙の李牧も王との確執のすえ粛清され死亡していますので、亡命先で寿命を全うしたとされる廉頗の晩年はまだ恵まれていたかもしれません。
最強と言われる理由は?
廉頗(れんぱ)将軍が作品中で最強だと言われる理由は何でしょうか?
廉頗将軍は元・趙国三大天の一人であり、秦の六将時代の王騎将軍らと互角に渡り合った実力者です。
王騎ら六将は死ぬほど憎らしい最大の敵でありながら、どこかで苦しみと喜びを分かち合っている”友”であった
廉頗 キングダム19巻
と語っているように、互いに実力を認め合う稀有な豪傑同士だったということでしょう。
王騎将軍がそうであったように、廉頗もまた武に優れていただけでなく人望の厚い人物だったと伝えられています。
キングダムでは描かれていないのですが、「刎頸(ふんけい)の交わり」のエピソードが有名です(教科書にも載っています)。
刎頸(ふんけい)の交わり
趙の藺相如は「完璧」という言葉の由来となったことでも知られ、知略と勇気で趙国を支えた人物です。一方の廉頗は勇猛ですが短慮なところがある武将でした。
宰相に抜擢された藺相如に不満を抱いた廉頗は「自分は趙の大将として軍功を挙げてきたが、藺相如は口先だけの働きで、自分より上に立った」と事あるごとに不満を述べました。
藺相如はそれを知って廉頗との同席を避けるようになりました。しかし、ある日市街で偶然廉頗に遭遇しそうになり、とっさに脇道に隠れて廉頗の車を避けたことを側近や食客に責められます。
藺相如は冷静に「廉将軍と秦王、どちらの力が上だと思いますか?」と 側近に問いかけ、側近たちは「秦王です」と答えました。
藺相如は「私が宰相に抜擢されたのは、秦国に使者として派遣され、秦王の脅迫に屈せず、趙国の面子を傷つけずに使命を果たしたからです。だから私は廉頗のような者を恐れる必要はありません。秦が趙を攻めないのは、廉頗と私がいるからです。」と語りました。
この話を聞いた廉頗は自らの浅はかさを悟り、藺相如の屋敷に急行。服を脱いで茨の鞭を背負い懺悔の気持ちを伝えました。
藺相如は怒ることなく廉頗を迎え入れ、二人は心からの歓談を楽しみましたがこれを「刎頸の交わり」と呼びます。
「刎頸」は頸(くび)を刎(は)ねることを意味しており、お互いのためなら生死をともにするほど親しい関係を指し、現在では「無二の親友」の意味で使われることがあります。
自分の過ちを潔く認めて茨の鞭を背負って謝罪するというのはいかにも武人らしく潔い態度ですよね。
武力に加えて人間としても尊敬できるからこそ廉頗四天王のように超・個性的な実力派に慕われたのではないでしょうか。
このような理由から廉頗将軍は作中でも最強の一人にあげられるのでしょう。
アニメの声優は楠見 尚己(くすみ なおみ)
アニメ『キングダム』での廉頗将軍役の声優は楠見 尚己(くすみ なおみ)さんです。
福岡県出身の楠見さんは、柔道二段・剣道二段・空手二段と武闘派の趣味/特技をお持ちの男性です。
洋画の吹き替えでもご活躍中で、ジョン・グッドマンやデイヴ・バウティスタを担当。
アニメでも渋い声と迫力のある演技で主人公の脇を固める男性キャラを数多く演じておられます。
信とは四天王をめぐる因縁のある相手
廉頗将軍は、主人公の信とは山陽の戦いで対峙することになりました。
信は廉頗四天王の一人である輪虎(りんこ)を討ち取っていることから廉頗将軍にとって因縁のある相手となっています。
作中では信が廉頗将軍の強烈な一撃を受け止めるシーンがあり、廉頗将軍の圧倒的な武力が示された場面でもありました。
その後二人が対峙することはありませんでしたが信は廉頗将軍を数少ない大将軍の一人だと認識しています。
キングダムの廉頗四天王は最後どうなった?
『キングダム』の廉頗四天王は最後どうなったのでしょうか?
それぞれについてまとめました。
介子坊(かいしぼう)
介子坊は大柄な体躯と圧倒的な武力が特徴の将軍です。いわゆる典型的な脳筋タイプの武将ですね。
山陽の戦いでは桓騎将軍に振り回されるも、巨漢ばかりの精鋭部隊を率いて秦軍を蹴散らす姿が印象的でした。
山陽の戦い後は廉頗と共に魏国を経て楚国に亡命しています。
姜燕(きょうえん)
姜燕は「中華十弓」に数えられるほどの腕を持つ弓使いです。とある小国の将軍として廉頗と戦い、敗れたのちは廉頗に従っています。
山陽の戦いでは王翦(おうせん)と対戦し、秦軍を苦しめます。その際、王翦に配下になるよう誘われますが姜燕はそれを断りました。
山陽の戦い後は廉頗と共に魏国を経て楚国に亡命しています。
輪虎(りんこ)
輪虎は四天王の中で最も危険な男と言われている将軍で、自らを「廉頗の剣」と呼ぶ双剣使いでした。
ニコ目の温和な表情とは裏腹にその剣術の腕は相当なもので、王騎将軍に一太刀浴びせ傷を負わせたこともあります。
山陽の戦いでは秦国の千人将を次々と暗殺をするなどの活躍を見せていますが、最初は実力で圧倒していた信が急成長を遂げたため、3度目の戦いで敗北。死亡しました。
信が何度も死を覚悟したほどの強敵の一人であり、討ち取られた武将は首を切ってさらされるのが普通であるにも関わらず、五体満足のまま廉頗の元へ遺体が送られました。
玄峰(げんぽう)
玄峰は廉頗四天王の軍師です。かつて廉頗の師匠だったこともある人物で、口癖は「阿呆」でした。
山陽の戦いではその軍略で秦軍を苦しめましたが、伝令に扮した桓騎(かんき)将軍を見破れず、桓騎を弟子に勧誘。そこで首をはねられて命を落としました。
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キングダムの廉頗(れんぱ)は誰に殺されたか・廉頗四天王は最後どうなるかまとめ
以上、今回は『キングダム』の廉頗将軍や廉頗四天王が最後どうなるのかなどをまとめました。
趙国の大将軍であった廉頗将軍は山陽の戦い後に生き残った廉頗四天王と共に、魏・楚国へ亡命しています。
その後、亡命先の楚国で病の末息を引き取ったと考えられます。
山陽の戦いで強烈なインパクトを残して読者を魅了してきた廉頗将軍。
彼が今後の物語で登場することに期待したいですね。